YouTubeの自動再生に一日を奪われないために
YouTubeの見すぎが問題だとよく言われますが、正確には「終わらせるタイミングを掴めない」のが問題です。一本見終わったらそこで止まるべきなのに、止まる地点がそもそもない。動画が終わる前に次が始まってしまうんです。
それが自動再生です。5秒のカウントダウンが回り、次の動画が勝手に点く。指一本動かしていないのにもう次の話が再生中。止めるには意識して停止ボタンを押すしかないのに、その瞬間が来る前に動画はもう面白い場面に切り替わっています。
時間を食うのは三つの装置
おすすめのアルゴリズムは、あなたが好きそうなものを隣に積み上げます。一つ見れば似たのが十個出て、それを見ればまた十個。終わりがないように作られている。底のない井戸につるべを投げ込むようなものです。
ショートはもっと厄介です。一本が15秒だから「一つだけ」が簡単なのに、その一つが終わると画面を上にスッと上げる動作一つで次が出る。決める必要がないんです。指の反射神経だけ残って判断は切れる。30分がどこへ行ったか思い出せない理由がこれです。
まずYouTubeの中で締める
アプリ自体にブレーキがいくつか隠れています。まず自動再生から切りましょう。再生画面の右上(アプリ)かプレーヤー内のトグルを切れば、一本が終わったところで止まります。その止まった画面が「続けて見る?」と問う瞬間を作ってくれる。止まりこそが選択の隙間です。
次にプロフィール→設定→総再生時間に入ると「視聴の休憩通知」と「就寝時間の通知」があります。一時間ごとに「もうやめる?」と出すように設定しておきましょう。通知が割り込んでくる瞬間、一度は我に返ります。
スクリーンタイムで一日の上限をかける
YouTube内の通知は無視すれば済むので弱い。だからOSの側で止めます。
iPhoneなら設定→スクリーンタイム→App使用時間の制限→制限を追加→YouTubeを選んで一日の上限をかけます。上限を超えると画面が暗くなり「制限時間に到達しました」と出る。Androidは設定→Digital Wellbeing→ダッシュボードでYouTubeの横の砂時計を押してアプリタイマーをかければ、上限が満ちた瞬間にアプリがグレーになってロックされます。上限は普段の半分くらいから始めるほうが長続きします。3時間見ていた人が急に30分にすると初日の夜に崩れます。
それでも漏れる穴
ここで皆同じところで詰まります。アプリの上限が切れたらSafariやChromeを開いてyoutube.comに入るんです。アプリはロックされているのにウェブは平気。ブラウザまで塞ぐと今度は別のブラウザを入れる。塞ぐ側と破る側が同じ人なので、この鬼ごっこは結局破る側が勝ちます。
夜9時、「一つだけ見て寝よう」とベッドに横になったとします。自動再生を切っていても、おすすめのサムネイル一つが目に入れば手が先に押す。アプリの上限が出ればウェブへ移る。そうして23時。明日は早く起きないといけないのに。ブロックは手を止めるだけで、「なぜ寝るべきか」を思い出させてはくれません。
手を止めるだけでは足りないなら、塞ぐ代わりに気づかせる装置を一つ足す方法があります。ナグアプリはYouTubeをブロックしません。代わりに最初に書いた目標と理由を覚えていて、スマホを長く握っていると小言を送ります。「明日7時にジム行くって言ってたよね、今何時?」。暗くなった画面より、この一言が手を止めるときがあります。
よくある質問
自動再生を切るだけでYouTubeの時間は減りますか?
確かに役立ちます。自動再生は一本終わっても止まる隙を与えない装置なので、切っておけば動画が終わった場所で「続けて見る?」と自分に問う瞬間が生まれます。ただおすすめのサムネイルを押す習慣までは止められないので、アプリタイマーと併用するほうがいいです。
アプリの上限をかけてもウェブで見たら意味がないのでは?
その通りです。アプリタイマーはYouTubeアプリだけをロックし、ブラウザのyoutube.comは塞げません。ブラウザまで塞いでも別のブラウザを入れれば済むので、ブロックだけでは限界がはっきりしています。結局「なぜ減らそうとしたか」を思い出させる動機の装置が一緒に必要です。
ショートだけ別に減らせませんか?
YouTubeアプリ内でショートのフィードを一時的に隠す設定はありますが、永久ではありません。ショートはスワイプ一つで次が出て判断が割り込む隙のない構造なので、アプリ単位の時間上限で全体の使用量を縛るほうが現実的です。